「コントラスト効果(対比効果)」は、恋愛やマーケティングなどで活用されている心理学用語です。まず、結論から言ってしまうと、「コントラスト効果(対比効果)」とは、2つ以上のものを比べたときに差があると、実際の差よりも大きく差が感じられる心理効果を言います。
簡単に説明すると、対比することで心理が働く心理用語で、食材、商品、文章など幅広い場面で使われています。
この記事では、「コントラスト効果」の意味や語源などを解説しながら、具体例、類語、英語表現、恋愛やマーケティングで使う方法なども紹介していきます。
この記事を読むことで、食べ物や商品の見た目を最大限アップして表現することができ、売れなかった商品が売れるようになりますよ!
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「コントラスト効果(対比効果)」の意味とは?
まず、コントラスト効果の意味について解説します。
コントラスト効果
意味:2つ以上のものを比べたときに差があると、実際の差よりも大きく差が感じられる心理効果。
「コントラスト効果」の意味は、「2つ以上のものを比べたときに差があると、実際の差よりも大きく差が感じられる」
「コントラスト効果」とは、2つ以上のものを対比したときに差があると、実際の差よりも大きな差に感じるという心理効果を言います。
例えば、同じ色でも組み合わせる色によって違った色に感じる、見方が変わることを言います。
この違った色や見方が変わるというのは、
- 迫ってくるように感じる
- より明るい色に感じる
- 色の占める割合が大きく見える
- お互い似た色に見える
などさまざまな心理効果があります。
「コントラスト効果」は対比することで、脳に錯覚を感じさせる心理効果で幅広く活用できるのでしっかり理解していきましょう。
- 「コントラスト効果」の意味は、2つ以上のものを対比したときに差があると、実際の差よりも大きな差に感じるという心理効果。
「コントラスト効果(対比効果)」の語源と由来
コントラスト効果の由来は以下の通りです。
「コントラスト効果」は「対比効果」とも呼ばれています。
「contrast」は「対比」という意味からきており、そこから由来されています。
- 「コントラスト効果」は「対比効果」とも呼ばれている。
「コントラスト効果(対比効果)」の類語・言い換え表現
「コントラスト効果」の類語・言い換え表現には以下の2つあります。
それでは、1つずつ解説していきます。
「松竹梅の法則」
松竹梅の法則
意味;商品の値段が3段階に分かれていると、真ん中の値段の商品を選んでしまうという心理効果。
「松竹梅の法則」とは、商品の値段が3段階に分かれていると、真ん中の値段の商品を選んでしまうという心理効果を言います。
レストランなどの食事の場面でコースが3つに分かれている時、真ん中を選んでしまう経験はありませんか?
もし、あなたが真ん中を選んでしまったら、それは「松竹梅の法則」が働いている証拠です。
1番安い値段の商品は「ケチだと思われたくない」といった見栄の心理が働き、1番高い値段の商品では「贅沢をして失敗したら嫌だ」という心理が働くことで選ばなくなります。
上記のような傾向は「極端の回避性」と呼ばれていて、その結果、真ん中の値段を選びます。
「アンカリング効果」
アンカリング効果
意味:最初に提示された印象的な特徴や情報、値(価格)が強く残ってしまい、その後の意思決定や判断に影響する心理効果。
「アンカリング効果」とは、最初に提示された印象的な特徴や情報、値(価格)が強く残ってしまい、その後の意思決定や判断に影響する心理効果を言います。
人間は、情報が十分に揃っていないと、最初に着目した特定の特徴や情報を判断基準に設定します。
このような心理作用が、その後の意思決定や判断に影響しやすくなります。
「アンカリング効果」をマーケティングに応用するには、最初に高い価格を提示し、その価格を判断基準とさせます。
その後に価格を徐々に下げていくとお得に感じさせやすくなり購入へと繋がるのです。
- 「コントラスト効果」に似ている心理学で「松竹梅の法則」と「アンカリング効果」がある。
「コントラスト効果(対比効果)」の対義語・反対語
「コントラスト効果」の対義語・反対語には以下があります。
- 「フォン・ベゾルト効果」
それでは、詳しく解説していきます。
「フォン・ベゾルト効果」
ファン・ベゾルト効果
意味:ある色が他の色と隣接している時、隣接している色に近い色に感じるように見える心理効果。
「フォン・ベゾルト効果」とは、ある色が他の色と隣接している時、隣接している色に近い色に感じるように見えることを言います。
「同化現象」とも呼ばれる「フォン・ベゾルト効果」は錯視の一種です。
同化が起こりやすいのは、
- 色相が小さい
- 明度が小さい
- 彩度が小さい
- 模様の線が細くて量が多い
- 模様の色が背景色に似ている
というようなさまざまな現象に効果が現れます。
「コントラスト効果」は差が大きく感じるのに対して「フォン・ベゾルト効果」は差が小さく感じます。
「コントラスト効果」の逆の意味として一緒に覚えておきましょう。
- 「コントラスト効果」の逆の意味で「フォン・ベゾルト効果」がある。
「コントラスト効果(対比効果)」の英語・英語例文・英語表現
「コントラスト効果」の英語表現は以下の通りです。
「コントラスト効果」は英語で「Contrast Effect」
「コントラスト効果」は英語表記で”contrast effect”と表記されます。
「コントラスト効果」は英単語の「contrast」と効果の意味を持つ「effect」から由来している名前ですが、「contrast」とはどういった意味を持つのでしょうか?
「contrast」とは以下の意味を持ちます。
- 対照
- 対比
- 反対のもの
以下では、「contrast」を使った英語例文を紹介します。
<例文>
- contrast two things.(2つのものを対比する)
- contrast light and shade.(明暗を対照する)
- 「コントラスト効果」は英語で「Contrast Effect」
「コントラスト効果(対比効果)」の具体例
コントラスト効果の具体例を紹介します。
「コントラスト効果」という心理用語は、具体的にどの場面で利用されているのかは以下の通りです。
- 商品
- 食材
- 料理
- 価格
- コピーライティング
「コントラスト効果」は多くの場面で使われていて、逆に多くの場面で活用できるということです。
この記事では、「味」で使われているコントラスト効果の具体例をご紹介していきます。
「コントラスト効果」が味で使われている例
「味」つまり「料理」で使われる「コントラスト効果」では以下のような意味合いを持ちます。
- 2種類以上の異なった味を混合させたときに、どちらか1つもしくは両方の味が強く感じる現象のこと
一般には、どちらかの味が強く、それに対して他の味が弱いときに起こりやすい心理現象です。
例えば、
- スイカに塩をかけると甘みを感じる
- 味噌汁に出し汁をいれると旨みが増す
このようなことが挙げられます。
「コントラスト効果(対比効果)」は心理用語ではありますが、調理師の専門用語としても使われるので一緒に覚えておきましょう!
- 「コントラスト効果(対比効果)」は、調理師の専門用語としても活用されている。
恋愛における「コントラスト効果」の具体例
恋愛においては、「ギャップを作る」というのが「コントラスト効果」と言われています。
第一印象には「清潔さ」が大切
例えば、人間の第一印象は「見た目で8割決まる」と言われているほど第一印象の清潔さがとても大切です。
これは「初頭効果」という心理が働いているからです。
第一印象で日焼けしていて、筋肉質な男性は「ストイック」「食事にこだわってそう」というイメージが持たれがちです。
しかし、そこで、「可愛らしい笑顔」「甘いものが好き」というギャップがあることで、見た目と中身でギャップが生まれ、好印象になるのです。
特に、これはマイナスの印象からプラスの印象に働けば働くほど空いては惹かれやすくなります。
ギャップを作ることは、「ゲインロス効果」とも呼ばれるので、一緒にチェックしておきましょう!
「コントラスト効果」を恋愛で活用するには?
「コントラスト効果」は活用できる恋愛テクニックです。
また、「コントラスト効果」は対象1人だけでなく、人をまたぐ印象でも変化させることができます。
◆合コンや婚活パーティーには同伴する人をあなたよりも劣る人にする
例えば、相手の女性が今までイケメンの男性に会っていなかった場合、あなたが普通の男性であっても、「え、イケメンかも…」って思ってもらうことができます。
そのため、「最近出会いがない…」と言っている方と出会うことで恋愛に勝つことができますよ!
さらに、これは「おとり効果」と似ている恋愛テクニックですが、合コンや婚活パーティーに一緒に参加する同性をあなたよりも劣る人を同伴させるというテクニックがあります。
わかりやすく説明すると、あなたが「イケメンで落ち着いているタイプ」なら、同伴する人は「ブサイクで会話がうまく場を盛り上げてくれる人」を同伴します。
そうすることで、相手は無意識にあなたと同伴者を比較します。
結果的に、外見が良い人が好まれやすいので、残酷なやり方ではありますが、あなたが好まれやすくなるのです。
- 合コンや婚活パーティーに一緒に参加する同性をあなたよりも劣る人を同伴させるというテクニックがある。
「コントラスト効果(対比効果)」をマーケティングで使う方法
「コントラスト効果」のマーケティング手法は以下になります。
- 宝石店の販売ケースには、紺や濃い小豆色などの織物を敷いてジュエリーをより鮮やかに見せる
- 高級食材の包材や食品サンプルには、黒などの濃い色を使用して高級感や重厚感というイメージを植え付ける
上記のように、商品や食材の見た目やイメージを上げるように意識をしていきましょう!
他にも最初に高価格な商品を提示し、その後に低価格の商品を見せることでお得に感じさせることができるのでマーケティングに効果的です。
「コントラスト効果(対比効果)」の注意点
「コントラスト効果」は対比することで効果を発揮できますが、対比の差が大きすぎる、間違った対比をしてしまうとあまり効果が発揮されなくなります。
そのため、
- 商品の見た目やイメージを最大限アップできるような色合いを考えてみる
- 違和感を抱かせない程度の価格を対比させることが重要です。
以上の2点を気にかけて「コントラスト効果」を使いましょう!
- 最初に高価格な商品を提示し、その後に低価格の商品を見せることでお得に感じさせることができるのでマーケティングに効果的。
まとめ|「コントラスト効果(対比効果)」で商品の見た目を最大限にしよう!
さいごに、この記事でお伝えしたことをまとめると以下の通りです。
- 「コントラスト効果」とは、2つ以上のものを比べたときに差があると、実際の差よりも大きく差が感じられる心理効果
- 「コントラスト効果」は多くの場面で使われていて、逆に多くの場面で活用できる
- 「コントラスト効果」は心理用語ではありますが、調理師の専門用語としても使われる
- 「コントラスト効果」の類語・言い換え表現には、「松竹梅の法則」「アンカリング効果」がある
- 「コントラスト効果」の対義語・反対語には、「ファン・ベゾルト効果」がある
- 「コントラスト効果」は英語表記で”contrast effect”と表記。
- 「コントラスト効果」をマーケティングでする方法は、初に高価格な商品を提示し、その後に低価格の商品を見せることでお得に感じさせることができる
商品や食材に「コントラスト効果(対比効果)」を活用させるときは、鮮やかに見せたり高級感をイメージさせるような対比を作り出しましょう。
そうすることで、商品の見た目が最大限アップし売れなかった商品が売れるようになるはずです。
食材、商品、文章などと幅広い場面で使われている「コントラスト効果(対比効果」をマーケティングで活用することができれば、大きく利益に繋がるでしょう。
ぜひマーケティングに取り入れてみてくださいね!