「希少性の原理」は恋愛やマーケティングなどで活用されている心理学です。まず結論から言ってしまうと、「希少性の原理」とは、手に入りにくい希少価値のあるものに惹かれる心理効果を言います。
あなたは「限定商品!」などの売り文句を見て、一度は欲しくなったことがありませんか?
上記のように、人間の欲望(需要)に対し利用できる量(供給)が少なければ希少性が付加価値となりそのものの価値が上がる、価値が上がった気がするというのが「希少性の原理」です。
この記事では、「希少性の原理」の意味や実験を解説しながら、類語や英語表現、具体例、恋愛テクニック、マーケティングで使う方法を紹介していきます。
この記事を読むことで、「希少性の原理」を利用しマーケティングに活用すれば、商品に付加価値を付け、売れなかった商品も売れるようになりますよ!
「希少性の原理」の意味とは?
まず、「希少性の原理」の意味についてご紹介します!
希少性の原理
意味:希少性のある商品に高い価値を付けてしまう心理効果。
「希少性の原理」の意味は、「高い価値を付けてしまう」
「希少性の原理」とは、希少性のある商品に高い価値を付けてしまう心理効果を言います。
例えば、入手困難な商品は高値がついても価値があるというように世の中に出回っていないものほど希少価値がつくことを言います。
現在では商品やサービスに付加価値をつけ「希少性の原理」を利用している企業が増えています。
「希少性の原理」を利用しマーケティングに活用することができれば利益を獲得のでしっかり理解していきましょう!
- 「希少性の原理」の意味は、希少性のある商品に高い価値を付けてしまう心理効果。
「希少性の原理」の実験とは?
次に、「希少性の原理」を実証した実験についてお伝えしていきます。
「希少性の原理」の実験概要
社会心理学者のステファン・ウォーチェルは「希少性の原理」に関する実験を行いました。
「希少性の原理」の実験内容
同じクッキーを2つのグループに渡す際、1つのグループには人数に対し多く渡し、もう1つのグループには人数に対し少なく渡しました。
「希少性の原理」の実験結果
その結果、後者の方がクッキーの「美味しい」などの味の評価が高かったのです。
このことから、この実験では少ないというものには価値があがるということが証明されました。
「希少性の原理」の類語とは?
「希少性の原理」に似ている心理学は以下の2つがあります。
それでは1つずつ解説していきます。
上記2つは「希少性の原理」と同様に消費者需要理論でも取り上げられていたので一緒に覚えておきましょう。
「希少性の原理」の類語は「バンドワゴン効果」
バンドワゴン効果
意味:1つの選択肢を大勢が選んでいたら同じ選択肢をさらに選ぶ人が増加するという心理効果。
「バンドワゴン効果」とは、1つの選択肢を大勢が選んでいたら同じ選択肢をさらに選ぶ人が増加するという心理効果を言います。
みんなが購入している、みんなが高評価しているなど世の中の流行りや周りの評価を判断材料にしてしまいます。
日常的にさまざまな場面で働いている「バンドワゴン効果」はマーケティングや広告で応用することができるので理解しておきましょう。
「バンドワゴン効果」を詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてくださいね!
「希少性の原理」の類語は「スノッブ効果」
スノッブ効果
意味:希少価値のある商品は購買意欲を促進させ、大勢が保有している商品は希少価値がなくなり購買意欲がなくなる心理効果。
「スノッブ効果」とは、希少価値のある商品は購買意欲を促進させ、大勢が保有している商品は希少価値がなくなり購買意欲がなくなる心理効果を言います。
例えば、期間限定などの記載がある商品は特別感がでて欲しくなりますよね?
商品に付加価値を付けることで集客率があがる、消費者の購買意欲を高めれるなどマーケティングにおいて重要だと言えます。
「スノッブ効果」を詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてくださいね!
「希少性の原理」の英語表現とは?
次に、「希少性の原理」の英語表現を解説します。
「希少性の原理」は英語で「Principle of Scarcity」
「希少性の原理」の英語表記で「Principle of Scarcity」と表記します。
「希少性の原理」は英単語の「principle」と「scarcity」から由来している名前ですが、どのような意味を持つのでしょうか?
それぞれご紹介していきます。
「principle」は以下の意味を持ちます。
- 原理
- 原則
- 仕組み
「scarcity」は以下の意味を持ちます。
- 不足
- 欠乏
- まれなこと
以下では、それぞれを使った英語例文をご紹介します。
「principle」を使った英語例文
- a cardinal principle(基本原則)
- a legal principle(法律の原理)
「scarcity」を使った英語例文
- food scarcity(食料不足)
- the excessiveness or scarcity of an amount(多いことと少ないこと)
- 「希少性の原理」は英語で「Principle of Scarcity」
「希少性の原理」の例とは?
続いて、「希少性の原理」の例をご紹介していきます。
「希少性の原理」が働いている例をご紹介します。
数量の希少性
数が少ない場合に働く例をご紹介します。
- 滅多に入らないレアなレコードが高価格で売られている
- 季節外れの果物がいつもより高値で売られている
このように人間の欲望に対し、数量が少なく利用できない場合に価値が上がります。
そのため、商品価格を高くしても売ることができるのです。
時間の限定性
「希少性の原理」は数量だけに働くのでなく、時間を限定されているときにも働きます。
- 「期間限定」「閉店セール」などの売り文句
「限定」という言葉はさまざまなお店で使われているのをよく見かけますね。
買い手に特別感を与え顧客を惹きつけるのでマーケティングに効果的と言えるでしょう。
「希少性の原理」を恋愛で使う方法とは?
「希少性の原理」は恋愛においても働いています。
「希少性の原理」を使うと復縁のチャンス!
別れた恋人と復縁したい!と思った時は「希少性の原理」を活用するのが効果的です。
例えば別れた後は頻繁に連絡は取らず、少し距離を置き競争者の存在をちらつかせてみると、希少価値があると相手に思わせることができます。
また、会える日や連絡がとれる日を限定すると「希少性の原理」が働き自分の価値が向上し相手を惹くことができるでしょう。
この方法ならうまく潜在意識を活用できるので簡単に復縁できるかもしれません!
「希少性の原理」をマーケティングで使う方法とは?
例えば、飲食店の場合、その店でしか食べられない限定メニューを作れば「希少性の原理」を利用できるのでマーケティングに効果的です。
売り文句としては、
- 期間限定メニュー
- 1日10食限定
などの数量や時間を限定すればメニューの希少性を高め「今食べなくてはいけない」と顧客に思わせることができます。
そうすることで商品が売れるようになり利益に繋がります。
他にも、いつもと変わらないメニューでも、旬の野菜や魚などの食材をメインにして「季節限定」にすることでそのメニューを注文する顧客は増えるでしょう。
顧客を惹きつける「限定」という売り文句を意識して活用することが重要です。
「希少性の原理」をビジネスで使ううえで注意すべきこと
「希少性の原理」を利用しビジネスで活用する際は、商品に付加価値をつけすぎないようにしましょう。
「限定」などの売り文句をつけすぎるといつもしていると顧客に思わせ信頼がなくなってしまいます。
現在の服屋さんでも「閉店セール」と何カ月も掲げており、「希少性の原理」が働かなくなったお店が多く見られます。
そのため「希少性の原理」を利用するときは、希少性をつける商品に合わせた売り文句を考えましょう。
「希少性の原理」の論文とは?
ここでは「希少性の原理」の論文をまとめておきます。
ぜひ参考にしてくださいね!
商品の減少による希少性の操作が消費者の選好に与える影響
著者情報
名前:有賀 敦紀、井上 淳子
所属:立正大学、成蹊大学
収録刊行物:消費者行動研究
◆この論文をチェックする
まとめ|「希少性の原理」とは、手に入りにくい希少価値のあるものに惹かれる心理効果
さいごに、この記事でお伝えしたことをまとめると以下の通りです。
- 「希少性の原理」とは、手に入りにくい希少価値のあるものに惹かれる心理効果
- 「希少性の原理」の類語・言い換え表現は、「バンドワゴン効果」と「スノッブ効果」
- 「希少性の原理」の英語表記で”principle of scarcity”と表記
- 「希少性の原理」をマーケティングで活用する際は、顧客を惹きつける「限定」という売り文句を意識して活用することが重要
「希少性の原理」は手に入りにくい希少価値のあるものに惹かれる心理効果を言います。
人間は数量限定や期間限定など、時間や数量を限定されることで希少性が高まり商品の価値を上げます。
そのため購入する確率が高くなるのでしっかりマーケティングに応用しましょう。
商品に付加価値を付けることができ売れなかった商品も売れるようになります!